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zoom RSS 1999年7月25日 ジョン.・F・ケネディ・ジュニア夫妻の悲劇と『アメリカン・タブロイド』

<<   作成日時 : 2004/10/03 18:03   >>

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JFKジュニアの飛行機事故死。この一週間アメリカの新聞はこの話題一色に染まったそうです。
私達の多くはケネディ大統領のできあがった「肖像画」を通してこの悲劇を受けとめるだけですが、おそらくアメリカ人はアメリカ現代史のコアとしてのケネディ一家の盛衰に、時々の出来事に、様々な因縁を想い巡らして、思いを深くしているに違いないと受けとめます。

このホームページに時々エルロイが話題になります。ごく最近でも新作が発表されました。私は「ホワイトジャズ」を入り口にして「ブラックダリア」「LAコンフィデンシャル」と読みましたが正直のところ「重苦しい」との生理的な感覚だけで言われるような名作を読んだ興奮は覚えませんでした。
しかし「アメリカン・タブロイド」だけは違っていました。
圧倒的な現実の重みを充分とはいえないまでも理解しながら読み終えることができ、「なるほどこれがエルロイの世界だったのか」と初めて感動を覚えたのです。
なぜ違うのか。
私はアメリカの歴史を知りません。教科書的歴史も知らないし、ましてや裏面史などは全く知りません。エルロイの作品は事実と虚構を巧みに織り交ぜて構成してあるフィクションです。たとえば「ブラックダリア」は第一次大戦直後の「アメリカ人なら誰でも知っている有名な事件」のエルロイ的解釈です。「ホワイトジャズ」はこれも「誰も知っているドジャースタジアム買収」にまつわる暗闘。アメリカ人であれば「この登場人物はあいつの話だな」
と分かっていることを所与として作られている小説なのです。
人物像が一般に知られているからこそ極端なカリカチュアライズが活きてくるのです。
残念ながら私はこの面白さが味わえません。
だが「アメリカンタブロイド」はある程度解るのです。
これはケネディの話だからです。
つい最近の英雄の話ですから日本人にも興味津々と読めるのです。
そしてジュニアに降りかかった悲劇……!
とにかくスケールのでっかい風俗小説であります。

参考 「LAコンフィデンシャル」
悪の坩堝のような50年代のロサンジェルス市警に生きる三人の警官―幼時のトラウマから女に対する暴力を異常に憎むホワイト、辣腕警視だった父をもち、屈折した上昇志向の権化エクスリー、麻薬課勤務をいいことに芸能界や三流ジャーナリズムに食指を伸ばすヴィンセンズ。そこへ彼らの人生を大きく左右する三つの大事件が…。

参考 「ブラックダリア」
1947年1月15日、ロス市内の空地で若い女性の惨殺死体が発見された。スターの座に憧れて都会に引き寄せられた女性を待つ、ひとつの回答だった。漆黒の髪にいつも黒ずくめのドレス、だれもが知っていて、だれも知らない女。いつしか事件は〈ブラック・ダリア事件〉と呼ばれるようになった―。"ロス暗黒史"4部作の、その1。

参考 「ホワイトジャズ」
警察内部の暗闘に翻弄される悪徳警官クライン。狂おしく暴走する病んだ魂を悪夢のような文体で描破した異形の傑作。


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2005/06/02 14:04

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