日記風雑読書きなぐり
2000年3月1日 ハードボイルド作家にはポルノはタブーである
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作成日時 : 2004/11/05 00:39
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船戸与一の作品は大概読んでおりますので、最新作
「龍神町龍神三番地」
も買ってありました。『週刊アサヒ芸能』連載と判ったときにおそらく水増しの薄っぺらい作品ではなかろうかと思っていたのですが読んでみたらやはりその通りの内容でがっかりさせられました。
船戸作品はやはり世界を股に掛けたスケールの大きなものでなければ本来の持ち味は出ませんね。五島列島の架空の島、閉鎖的村落で起こる連続殺人、まるで時代錯誤、横溝正史まがいのおどろおどした舞台設定。血なまぐさいだけのバイオレンスはこれもかっての西村寿行タッチです。船戸先生本当にどうしちまったんでしょう。
思えば98年の
「流砂の塔」
が最後です。その後
「海燕ホテル・ブルー」
というまあポルノ風小説がありましたがこれもひどいものでした。そういえば志水辰夫も最近発表がありませんね。彼も97年にというポルノを発表して以来だと思いますが、ハードボイルド作家にはポルノはタブーですね。
なお
「流砂の塔」
について、は当時の私のメモにはこうあります。
(船戸与一、待ってました!今回の舞台は中国。ただ今、邦画では
「不夜城」
がヒット。中国マフィアと著者お得意の少数被支配民族を軸に複雑に話が進行、緻密な展開、すさまじい迫力、久しぶりに船戸節を堪能。登場人物すべてがタクマラカン砂漠の砂塵に飲み込まれて終わる。死を賭した行動が無に帰する。言い様のない虚脱感におそわれる。98/07/11)
参考 船戸与一
「海燕ホテル・ブルー」
惚れたが罪か? 何もかも捨てた。信念さえも。あいつに出会ってからは…。5年間の刑務所暮らしを終えた藤堂幸夫は、仲間だった二人の男の行方を訪ねる。著者が日本を舞台に初めて描く情念の世界。
参考 志水辰夫
「情事」
若い女性と燃えあがるような情交を愉しむ。妻の体の奥底まで追求する。男は会社を退き、都市と故郷を往復する気ままな暮しをおくっていた。或る日、河内亜紀と出会う。どこか謎めく女。その躯に惹かれ、逢瀬を重ねた。自宅には、ビジネスの世界で活躍する妻・治子が待つ。彼女も、夫に応じ、開かれてゆく。田園と都会、愛人と妻の間を揺れ動く日々。そして、一片の疑惑。渾身の長編小説。
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