![]() 普段運動靴など履いたことのない身で、エアクッションのウォーキングシューズと軽便なリュックを買い求め、この連休の3〜5日に秩父34ヶ所札所巡りを徒歩で30ヶ所まで巡礼をして、相当くたびれた。その経験からエベレスト登頂を舞台にする山岳小説の迫力はまた格別の感がするものである。 3月には夢枕獏の本格的山岳小説『神々の山嶺』でエベレストに冬期、無酸素、単独で死闘を挑む天才クライマーの物語に感動したが、この笹本稜平『天空への回廊』は冬期、無酸素、単独でエベレスト頂上に到達した直後の主人公が酷寒、希薄な大気と苦闘するところから物語が始まる。 アメリカの人工衛星が近くに落下し、発生した雪崩に彼の友人が巻き込まれる。どうやらこの人工衛星にはアメリカが秘匿しておきたい軍事上の秘密があるようだ。これをめぐってアメリカ、中国、武器商人、テロリストの争奪戦が開始される大型のエンターテインメントであります。 著者は2001年、『時の渚』でサントリーミステリー大賞を受賞しているが作品を読むのはこれが最初である。 国際謀略小説の常道を踏んでいるかに見えるが、舞台が8000メートルを超える山岳となればどんなに訓練をつんだ特殊工作員、あるいは重火器で装備された戦闘集団といえども活動は凍結されるわけで、こうした連中とのバトルシーンはほとんどないのである。あるのはやはり自然との壮絶な闘いでした。それにしてもこの主人公・真木郷士、格闘技はからきしだめだが、岸壁から落ちようが、雪崩に巻き込まれようが、ホワイトアウトに遭遇しようが傷つき力つき、それでも這いつくばってエベレストのてっぺんへ何度も行かなければならない羽目になるんですね。ストイックなこの主人公の超人ぶりに感嘆。 僕も近々残された4ヶ所の札所を回り終えきちんと結願を済ませましょう。 オジサンの書評集「よっちゃんの書斎」>「ミステリーの部屋」をごらんください。 |
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天空への回廊
スケールの大きな作品。 先月「神々の山嶺」を読んだばかりだったので、 エベレストの過酷さを理解した上で読めたのが幸い。 主人公の真木郷士は頂点を極め下界に帰還しようとするところからストーリーが始まる。 すでに目標を達成した彼だが、突如として文字通り天から振ってきた火の玉により、 全く意図しないミッションを与えられ、チャレンジをしてゆくことになる。 仲間のため、恋人のため、不本意ながらアメリカのため、 限界を超えた限界で自然、敵、そして自分との壮絶な闘いをクリアしてゆく。 何でアルピニストってやつ ...続きを見る |
Cafe de MOSSA 2005/04/15 14:06 |
笹本稜平の新作『極点飛行』 待望の冒険小説であったが………
期待はずれの「冒険小説巨編」 このところ日本人作家による冒険小説の傑作にお目にかからない。外国もので最近のことでは、ラドラムの『メービウスの環』が楽しめたものだから、待望していたこともあって笹本稜平の最新作を早速読んだ。エベレストを舞台にした著者の『天空への回廊』の面白さに忘れがたいものがあったからだ。 ...続きを見る |
日記風雑読書きなぐり 2005/07/17 18:35 |
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