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zoom RSS わたしが読んだマックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』2

<<   作成日時 : 2005/04/21 00:59   >>

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3・キリスト教にある合理性
ヴェーバーの示唆をまたずとも、歴史的に見ればキリスト教は発祥のときから合理的思想と融合しやすい教義であった。イエスの生きた時代は人間の文化が東方から西方へ、呪術から合理・理性へと転換する大移行期であった。ギリシアの思想家たち──彼らの影響は、ローマ帝国を通してヨーロッパに広がっていったのだが──は、理性を発達させた。しかし宗教を必要としていた。唯一神を信じ、倫理的な、そして偶像崇拝を否定する高度に発達したユダヤ神学がこのギリシア思想と融合して誕生したのが強力な新宗教キリスト教であったからである。

<参照>
『イエスのミステリー 死海文書で謎を解く』-1
『イエスのミステリー 死海文書で謎を解く』-2 

4・資本主義のおさらい
さて現代の資本主義的活動の特性は徹底した営利主義と合理主義にある。
営利主義とは,利潤のために利潤を追求する営利至上の態度のことである。資本が獲得した利潤は,企業家の特定の欲求を充足するために使われてしまうのではなく(奢侈、享楽のために使われる現実はあるが理念的にはそうであってはならない),ふたたびより多くの利潤を得るために再投下される。資本主義における利潤追求の活動は,このように際限のない貨幣追求の行為である。
合理主義とは,ある目的の実現のために諸手段を最も効率的に選択し利用する態度のことである。営利主義と合理主義は合体する。
企業経営の観点では利潤の獲得という目的を無限に追求していくためには,一時的な機会に賭けたり,非合理的な手段に訴えるのでなく,効率的な経営を継続的に行わなければならないことになる。

5.近代国家の形成
この資本主義の活動すなわち経済合理主義の貫徹が持続的に行われるためには,私有財産制と自由契約制が守られ,社会の平和と秩序が維持される必要がある。また,労働者の生活が維持され,労働への意欲が満たされる必要がある。資本主義の経済活動は,法律体系,道徳規範,政府の活動,生活慣習,価値体系といった社会の制度装置を前提として行われる。
そして近代国家はこの経済的合理主義という「真理」が安定的に永続的に貫徹するための装置として形成されてきたのである。したがって近代国家成立の過程では経済活動の領域だけではない、政治、法律の領域ばかりか,倫理,芸術,社会生活,宗教等のあらゆる文化領域の再構築が行われたのだ。

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私が読んだマックス・ヴェーバー『プロテスタンティズの倫理と資本主義の精神』
先日ホリエモン騒動をとりあげた日経紙のコラムでマックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』を引用、マーケット至上主義の世界にも一定の倫理観が必要ではないかと述べていた。 今年は本著が発表されてちょうど百年になるという。 学問とは全く無縁でただサラリーマンをやってきたオジサンが、これは2003年の春に読んでまとめてあった独断の感想と解釈です。 ...続きを見る
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