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help リーダーに追加 RSS 2002年11月17日 「クムラン」の続編 この好戦的神学ミステリーは本当に怖い。

<<   作成日時 : 2005/04/02 22:01   >>

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は人間に対し、限りない愛をお示しになる存在と思っていましたが、それは誤解だったような気がします。

エリオット・アベカシスには『クムラン 蘇る神殿』と言う作品があって、これは 「クムラン」の続編。前編で明らかにされた洞窟の住人、2000年のときを超えて隠遁する・エッセネ派共同体が2000年4月に物語の主人公アリーをメシアに選ぶところから始まる。近々、闇の勢力が力を増し神の子達との戦いが始まると、そして神の恩恵を得たものが救われる、いわゆる終末の到来である。そしてメシアは闇の勢力との戦闘に勝利するために存在し、最高の戦士であるとされる。好戦的な主張が徹底している。

殺人事件。そして死海文書の公開されていない銀の巻物の存在。そこには2000年前にローマに滅ばされたユダヤ民族の財宝の隠し場所が記されているらしい。

前作も壮大なフィクションであったが、今回は宝捜しであり、実在しない「銀の巻物」を登場させたところで、迫真性ははるかに乏しくなってしまった。

しかしテンプル騎士教団、フリーメーソンなど歴史ミステリーに登場する秘密集団とキリスト教の関連、ローマのユダヤ迫害の歴史など前作同様、知的好奇心をおおいに刺激されます。

アリーの肉欲との戦い、闇の敵の誘惑、神との対話などいわゆる宗教体験といわれる精神の働きが生む夢幻の世界がかなりのボリュームで表現され、この小説自体、宗教書か預言書かを読んでいるような不思議な感覚にとらわれます。

キリストはメシアではなかったとし、新しいメシアが今誕生するという背教の書である。

イスラエルの神の庇護のもとに戦いが行われる。大量の虐殺がある。闇の子達に対する闘いのその日は昔より決められている。光の子達と闇の子達の宗団が戦い、神の力を見ることになろう。災禍の日!苦しみの日!その日を民は目撃する。その日を神は神による贖罪の日となさる。そのおかげで民の苦しみは消滅することになる


イスラム過激派のあのニューヨーク同時多発テロがあって今アメリカはイラクを攻撃しようとしている現実がある。

闇の力が増している。終末の日は近い。預言者が現れた。さあ戦いの準備をしよう。これはまるで現代の国際緊張関係を指摘し、イスラエルの民を鼓舞しているかに見える。そういう意味で怖い小説である。

オジサンの書評集「よっちゃんの書斎」>「ミステリーの部屋」をごらんください。

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