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help リーダーに追加 RSS アダム・ファウアー 『数学的にありえない』 どこかで読んだことがあるようなSFタイプのマンハント

<<   作成日時 : 2006/12/16 12:40   >>

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ある日突然機密研究所内のすべての物質が透明になってしまった。その中に居合わせたただ一人の男もまた透明人間になってしまう。上層階に残され中空に浮いている見えない自分に彼は茫然自失する。軍事的には核兵器開発を上回るこの生きた資料を国家機密機関が総力を挙げて追う。透明人間は逃げる。とこれはSF的、ノンストップ・マンハント・アクションの代表作といえるH・F・セイント『透明人間の告白』だった。『数学的にはありえない』を読み始めて、すぐに数年前のこの傑作に思い至った。
破滅寸前の天才数学者ケイン。彼を悩ませる謎の神経失調には大きな秘密があった。それは世界を揺るがす「能力」の萌芽だったのだ。それを狙い、政府の秘密機関(科学研究所)が動き出し、その権力を駆使してケインを追い始めた。

ハードSFのジャンルではない。荒唐無稽なSFの魅力がある。昔、タイムマシンの原理にもっともらしく薀蓄を傾けたSFがいくつも登場したものだが、この作品でもケインの超能力については確率論、量子力学、宇宙論、存在論、相対性原理などなど信じられるはずがないトリビア系の情報がふんだんにあって少年時代にその手のSFに夢中になったことなどが思い起こされた。ああこれは時のパラレルワールドか多次元宇宙論の一種なのではあるまいかなどと、いい年をして楽しむことが出来た。も少し数学のパズル的不思議が盛り込まれているのかと思ったがそこはむしろ淡白だった。

スーパーマン、スパイダーマン、Xメンなどいまでも超能力者たちのアクションには魅力がある。あれはそれぞれが完全な無敵ではなくどっかに弱点をもっているから強大な敵とハラハラドキドキのシーンが見せ場になる。この作品でもここは同じだ。
ケインの味方になってしまう女工作員ナヴァの戦闘能力はまるで007並でこれも楽しい添え物になっている。
偶然に起きることなど何もない。その男の計画は必ず成功する

下巻に至り物語は収束に向けて猛然と加速、あらゆるエピソードが一点に収束していく 
のだが。
読者の呼吸を奪い、知的興奮をレッドゾーンに叩き込む超絶ノンストップ・サスペンス
かどうか。
気楽にIFの世界を楽しめるかもしれないがやはり『透明人間の告白』と比較してしまい、<サスペンス小説にはまだこんな手が残っていた。まったく新たなノンストップサスペンス>と宣伝されると首を傾げてしまう。

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賭博で負けてから・・。 アダム・ファウアー著「数学的にありえない」
久しぶりのエンターテイメント小説。 しかも翻訳物。 ...続きを見る
本読め 東雲(しののめ) 読書の日々
2007/02/12 22:54

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