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zoom RSS 新・神田川遡行 10 水道橋懸樋

<<   作成日時 : 2015/05/12 19:41   >>

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お茶の水橋から水道橋方面に外堀通りを歩く。緩やかな下り坂をお茶の水坂と呼んでいる。道路の右手に案内板があった。
お茶の水坂

この神田川の外堀工事は元和年間(1615-1626)に行われた。それ以前に、ここにあった高林寺(現向丘二丁目)の境内に湧き水があり“お茶の水”として将軍に献上したことから、「お茶の水」の地名がおこった。
 『御府内備考』によれば「御茶ノ水は聖堂の西にあり、この井名水にして御茶ノ水に召し上げられしと・・・」とある。
この坂は神田川(仙台堀)に沿って、お茶の水の上の坂で「お茶の水坂」という。坂の下の神田川に、かって神田上水の大樋(水道橋)が懸けられていたが、明治34年(1901)取りはずされた。
    お茶の水橋低きに見ゆる水のいろ
    寒む夜はふけてわれは行くなり
               島木赤彦(1876-1926)
設置者: 文京区教育委員会
設置日: 昭和9年3月


画像神田上水懸樋(掛樋)跡
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坂の下って水道橋近くの左手に大きい石碑がある。神田川を知る上では必見のシロモノである。
江戸時代、神田川に木製の樋を架け神田上水の水を通し、神田、日本橋方面に給水していました。
明治34年(1901)まで、江戸・東京市民に飲み水を供給し続け、日本最古の都市水道として、大きな役割を果たしました。
この樋は、懸樋(掛樋)と呼ばれ、この辺りに架けられていました。
この絵は、江戸時代に描かれたもので、この辺りののどかな風情が感じられます。
平成8年(1996)3月 東京都文京区


ここに紹介されている絵が実に興味をそそられるのだ。「絵本続江戸土産」神田上水御茶の水に掲載されたもののようだ。
添え書きはこのように読むのだろう。
万治の比 仙臺侯欽命(「令」→「命」)を請け、御茶能水(おちゃのみず)を切王(わ)り、小石川より浅草川(隅田川)へ船路の自由を奈須(なす) 神田川是なり 岸奈免(なめ)らか尓(に)して巌のことく 蛾眉山の月影川水(かすい)に流れて風景絶勝なり 川上に橋あり 水道ばしといふ いの頭上水の樋をかけて流すゆへ この橋の名に呼ふ


懸樋と水番屋の絵に「水の番かけひに涼し夏木立」の一句が添えられている。絵をよく見るとこの水番屋には「大かば焼」と看板を出している。このうまいもの紹介本は明和五年(1769)の出版だそうだ。簡素な建屋ながらうなぎ屋を兼務していたんですね。江戸のお茶の水(神田上水)に「守山(森山)」という鰻屋があった。どうやらこの「守山(森山)」が懸樋のうなぎ屋を営業していたようです。

この蒲焼店には「江戸名所図会」の挿絵を担当した長谷川雪旦が泥棒と間違えられた逸話がある。「江戸名所図会事典」(市古夏生・鈴木健一編、筑摩書房)によると、竹本又八郎著「古今雅俗石亭画談」(明治17年(1884)刊)に、「吏は賊かと疑ふ」と題する記事があり、その要旨は、
御茶の水の「守山」という鰻屋に一人の客が訪れ、熱心に店内や周辺を写生して帰った。その晩、鰻屋に泥棒が入り、さては、昼間の客は泥棒の一味で、下見に来ていたに違いないと思っていると、翌日、また同じ客がやってきた。店の主人は即刻役人に連絡、その場で捕まったが、調べてみると、「江戸名所図会」の挿絵を担当する長谷川雪旦と分かり一同大笑いになったという。
「牛込の舟蒲焼を不断かぎ」
「横深な井戸で森山水を汲」    
「峨眉山の月森山の客が誉メ    
「森山といへど所ロハ坂の下」
 江戸古川柳

画像水道橋の欄干にはめ込まれた銅板
水道橋の名称 江戸名所図会によればこの橋の少し下流にかけ樋があったことに由来します。

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江戸名所図会 「御茶の水 水道橋 神田上水懸樋」

風流な絵ですね。渓谷の美しさに見とれる客を乗せいくつもの舟は上流へと向かっています。掛樋のしたから見える橋は水道橋でしょう。背景には富士山。
ところで右の水番屋をよく見てください。「うなぎ屋」です。これは江戸末期の作品ですが、先ほどの絵より料亭らしく2階建てに改装して大層繁盛していますね。
とにかく、神田上水懸樋にうなぎはつき物だった。

この懸樋についてはこのブログでもなんどか紹介してきました。

現在の神田川ではこの風光明媚を感じることができませんから、ここでは水道橋懸樋の風景を江戸の錦絵などで紹介しておきます。

  『水道橋懸樋のある風景』ここをクリックしてください 





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