![]() 宮部みゆきの「模倣犯」、あのボリュームを堪能したあとだけに、物足りないのではと先入観をもって「R・P・G」を手に取りました。なんと上等の鯛茶漬け!ひさしぶりの騙しのテクニックに、クリスティーを始めて読んだときの、それは「アクロイド殺し」、つづいて「オリエント急行殺人事件」でしたが、あの欺かれる爽快感にいっしゅん恍惚となりました。 まず、この鮮やかに仕掛けられたいわゆるどんでん返しの妙味、著者は反則技をしているようですが、素直に賞賛できます。長編でないところも粋なミステリーとして絶妙。 次に、日常性ですね。最近のトリッキーなミステリーはおしなべて、パズルの世界であり、私の好みではない。 主要人物は普通の家庭を営む人たちです。君は妻を愛しているか。妻は君を信頼しているか。子供たちへ良き指導を行えているか。子供たちは君を敬愛しているか。 それは夢。バーチャルリアリティー。実際にはもろく、いつ崩れてもおかしくない関係であるがそれでも落ち着きどころがこれしかない、一番自然体なんだと心得てようやく均衡をえているのでしょう。そこに事件が起こる。このリアリティーあってこそミステリーマニアの枠を超えて大衆文芸に昇華できるのです。 第三にインターネットを通じた「家族ごっこ」にバーチャルな夢を見る人々を登場させる、この今日的特異性を鏡の裏表のように現実と対峙させた配置の独創に感心します。 舞台劇を楽しむかのような読み心地もあります。 中学生の時みたアン・バクスター主演「生きていた男」、この衝撃的トリックを思い出しました。 参考 「アクロイド殺し」 村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件がもちあがった。そのまえにさる婦人が睡眠薬を飲みすぎて死んでいる。シェパード医師はこうした状況を正確な手記にまとめ、犯人は誰か、という謎を解決しようとする。六十余編のクリスティ女史の作品の中でも、代表作としてとりあげられる名作中の名作。独創的なトリックは古今随一 参考 「オリエント急行殺人事件」 犯人はどこからきて、どこへ消えた? 雪に閉じこめられたオリエント急行の中でおきた、密室殺人の謎にせまる名探偵ポワロ。 20世紀前半に全盛時代をむかえたオリエント急行は、ヨーロッパのひとびとの、あこがれだった。アガサ=クリスティも実際に、この豪華列車に乗って、遠くバグダッドまで旅をしている。90をこすクリスティの作品の中で、もっとも有名なこの傑作は、このときの体験と、当時、世界じゅうに衝撃をあたえた、幼児誘拐殺人事件をもとに書かれたという。読者も乗客のひとりになってみよう。 オジサンの書評集「よっちゃんの書斎」>「ミステリーの部屋」をごらんください。 |
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宮部みゆき
Counter: 0, today: 0, yesterday: 0 宮部みゆき † 名前:宮部(みやべ)みゆき 【blogmap|ウィキペディア|はてなキーワード|bk1|Google】 生年月日:1960年12月23日(金) 出身地:東京都江東区 受賞歴:オール讀物推理小説新人賞(1987年)、日本推理サスペンス... ...続きを見る |
PukiWiki/TrackBack 0... 2005/02/26 16:52 |
宮部みゆき
Counter: 0, today: 0, yesterday: 0 宮部みゆき † 名前:宮部(みやべ)みゆき 【blogmap|ウィキペディア|はてなキーワード|bk1|Google】 生年月日:1960年12月23日(金) 出身地:東京都江東区 受賞歴:オール讀物推理小説新人賞(1987年)、日本推理サスペンス... ...続きを見る |
PukiWiki/TrackBack 0... 2005/03/30 00:35 |
2003/11/27宮部みゆき『誰か』期待を裏切られたこの凡作
宮部みゆきは多方面のジャンルで優れた作品がありますが私は現代の経済社会に直結した風俗をとらえ、社会との関わりの中で犯罪に巻き込まれていく一般庶民を丁寧に描く作品が彼女の真骨頂だと思います。 ...続きを見る |
日記風雑読書きなぐり@WebryBlog 2005/05/13 14:02 |
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