![]() この小説はあのラストでふれられた母娘の関係があまりにぼんやりしていることでフラストレーションを発散できないままに読み終えることになります。丸窓の狭い部屋は母が神に祈るための密室なのですが、娘を引き込んで娘の精神を恐怖で狂わせるなにかがあったことを暗示しています。 具体的になにが行われたのかは説明がありません。私はスティーヴン・キングの初期の作品で映画化されヒットした『キャリー』に状況の類似性を感じました。主人公キャリーの母親は狂信的なクリスチャンです。特に性的なものを病的にタブー視する不気味な存在で、女へと成長しつつあるキャリーにその証を見て、祭壇の前に引きずり神の許しを請うよう強制するシーンがありました。この生活環境でキャリーの精神は歪められつつ、やがて悪魔的超能力を暴発させるラストの大量殺戮へとつながっていきます。 次世紀ファーム研究所事件。つい最近も糖尿病の少女を放置して死に追いやった新興宗教・インチキ薬売りが得体の知れない恐怖を世間に広げていますが、宗教に関わる禍々しい力を現実に見るような気がします ミステリーとしては欠陥商品だがソフトなオカルトホラーなのかもしれない |
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『ユージニア』 恩田陸
とある町で起こった、凄惨な事件に関わりのあった人たちへの、インタビュー形式で綴られる小説。 犯人はなんとなく序盤で匂わせているが、その手口や動機が、 多くの人々の証言によって、次第に一点に向かって集まっていく。 この人の語っている「彼」って、誰? これはいつの話? と、ページを行ったり来たり。 そして、あぁこれはあのことか!と、断片的だったイメージが、段々と形を作り、ハッキリと見えていくような ...続きを見る |
*モナミ* 2005/09/12 17:44 |
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