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zoom RSS ピエール・ルメートル 『悲しみのイレーヌ』 話題のベストセラーを暇に任せて読んでみましたが………

<<   作成日時 : 2016/01/08 21:08   >>

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画像この年末、正月は特別休養をとってのんびりです。久しぶりに読書の時間ができました。
このところ連日、テレビのニュースワイドショーで怪しげに報道されている大阪門真市のバラバラ事件だがなんとも凄惨な死体損壊が行われたようだ。犯人はあらかじめのこぎりや包丁、小型冷凍庫を購入し、被害者をバラバラに切断、恐ろしいことに頭部を短時日で頭蓋にしたのであろうか、水を張った浴槽に頭蓋骨が発見されたという。
「事実は小説よりも奇なり」とよく言われる。ミステリーを地でゆく猟奇的犯行だ。しかし現代は小説のほうがさらに過激である。特にピエール・ルメートルのミステリーは『その女アレックス』ですさまじい幼児虐待を描いていたが、この『悲しみのイレーヌ』の生きている人間を切り刻むシーンは過激と一言で片づけるにはあまりにも残忍である。
絶叫する被害者の口を耳まで切り裂く。切断した頭部を壁に釘差しする。内蔵を………。犯人は恍惚のうちのこの犯行をなしとげ芸術の完成とばかりに喜悦する………このシーンがやたら詳しいのだ。
私もバイオレンスは嫌いな方ではないが、これは虫唾が走る。不快感で一杯になった。
犯行の異常性はともかく、この作品が高い評価を受けベストセラーになる風潮こそ異常ではないだろうか。
最近の殺人者が「誰でもいいから殺したかった」とうそぶくのはこういう風潮が底流にあるから流行化しているのではないだろうか。

エルロイの傑作に『ブラックダリア』がある。連続殺人の一つが『ブラックダリア』に酷似した犯行であったことから一連の事件はすべていくつかの犯罪小説を模倣したものとやり手の警察官が推理する。半可通ながらミステリーファンのわたしにとってはそのネタ元のミステリー作品に見当をつける楽しみがあるわいと期待したのだが、『ブラックダリア』を除いては全く知らない作品だったからせっかくの作者の工夫も成功しなかった。
読者をあっと言わせるどんでん返しの趣向は独創的でなかなかのものがあった。猟奇性とこの意外性だけで読ませる作品である。ひねりにひねった第一部と第二部の構成だから多少無理があってもやむをえない。ただし、この間に構文上矛盾がないことが完成度を保証する意匠である。魅力的な作品ならばこの肝心なところを検証するために二度読みする読書習慣があるわたしだが、時間の無駄としてその気にはなれなかった。


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