テーマ:北方謙三

北方謙三『水滸伝』文庫本化されました。

時は北宋の末期、最後の皇帝徽宗治下。政治のことは宰相の蔡京にまかせて,日夜遊興にふけり,書画骨董の収集に熱中し,豪壮な宮殿,庭園,道観等を造営したりして,莫大な金銭を使った。その穴埋めのために,蔡京はあらゆる手段を用いて誅求を行い,人民を苦しめたので,浙江の方臘(ほうろう),山東の宋江はじめ各地で反乱が勃発し,政府はその鎮圧に手をやいた…
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北方謙三 『水滸伝 』 第十九巻 「旌旗の章」 壮大なドラマここに完結する

不正が世を覆い、悪が巷にはびこる。権力は私利私欲をむさぼり、人民は苛斂誅求に呻吟する。農民は流民や盗賊に群れ、優秀な官吏・軍人は高潔さが疎まれる。天才的技能を持つ商工業者、教育者、医師、薬師、建築家たちもスポイルされた。彼らのやり場のない憤怒のエネルギーは世直し=替天行道の旗の下、新国家建設へと収斂していく。 そして宋国をむし…
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ついに北方謙三『水滸伝』最終巻が刊行されました。

いよいよですね。北方謙三『水滸伝』第19巻完結編。本日の全国紙にページ全面広告。派手にやっています。とにかく面白かったですね。すぐに買ってラストを楽しもう。 スペシャリストが時代を変える 水滸伝は108名の個性集団が国家改革に挑む壮大なドラマです。この108人の人たちは、それぞれに専門的な能力を備えた超人的なスペシャリストであり、彼…
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最新刊です。北方謙三『水滸伝』第十八巻「乾坤の章」

これが最終巻になるものと思っていたがどうやらもう一巻あるようだ。『原典水滸伝』に史実を加えれば第十九巻でおそらく梁山泊軍は壊滅するのであろう。ここではその最終戦争の一歩手前の攻防戦の輝きがみられ、緊張感ある戦闘シーンを堪能できる。黄河と梁山泊湖で繰り広げられる水軍の激突。要衝二竜山、攻防の末の落城。そして宋禁軍の元帥・童貫との総力戦…
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北方謙三『水滸伝』第十七巻「朱雀の章」 (再掲)

腐敗混濁の世を正す、「替天行道」の旗の下に結集した叛乱軍梁山泊。ついに宋国は梁山泊の完全殲滅を宣言した。十六巻までに108人からなる梁山泊の同志たちの33人が死んでいる。そしてこの巻では大幹部二人を含めた11人の命が失われる。 1 禁軍・最強の統帥童貫が直接采配をふるって、梁山泊へ総攻撃が始まった。 この双方大消耗戦の帰趨は…
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北方謙三『水滸伝』第十六巻「馳驟の章」大波乱の前兆か (再掲)

「原典水滸伝」をうわまわる天衣無縫の大活劇はなくなってきたような気はするが 第十五巻に引き続き、新たな激動への転換を予知させる踊り場にあって、宋国、梁山泊双方とも軍事力を養いつつにらみ合いの均衡が保たれている。講和工作も虚虚実実のところは滲むが本格化する次巻以降が楽しみだ。宋国中枢を牛耳ってきた影の勢力青蓮寺、その首領袁明に対…
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北方謙三『水滸伝』第15巻「折戟の章」そろそろ倦怠感が出てくる

いついかなる戦争にもカッコイイ終わり方などあるはずはないのだ。 宋国も梁山泊側もともに戦いに疲れが見え出す。この大河小説の筆の運びも息が切れ始めたかとの印象を受けるが、むしろこの第15巻は終結へ向けて流れを変えるタイミングのための踊り場なのだろう。 全土に広がった梁山泊の山寨のそれぞれが宋軍の全面攻撃を受ける。首都開封への攻…
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北方謙三『水滸伝』第十四巻「爪牙の章」北方節、絶好調!!

男女の交情、親子の情愛、子弟の薫陶など人情の機微の色模様も多彩。これもまた通俗の極致なのだが、聞かせる北方節なのだ。 もともと日本人は英雄を好んでもそれは悲劇の主人公であって原典「水滸伝」に登場する英雄のように天衣無縫に暴れまわりカンラカラカラと高笑いする豪傑は大人の趣味とされていないのではないだろうか。 人情についても原典「水…
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北方謙三『水滸伝』第十三巻「白虎の章」この大河小説のゆくえを推測する

宋国と梁山泊の全面戦闘が引き続き描かれる。梁山泊の大敗する戦もあるがこれまでさまざまな趣向を見せてきた戦絵巻もマンネリ化し、緊張感が薄れてくる。両陣営とも水軍の強化に工夫があって、来たるべき水軍戦の模様が大いに楽しみなのだが、いつごろになるのだろうか。ストーリーの太い幹がここまで拡散すると、大長編もそろそろ結末を見据えた整理が必要で…
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北方謙三『水滸伝』第十二巻「炳乎の章」晁蓋を誤解した毛沢東

梁山泊の双璧、そのひとりであった晁蓋の死は敵味方にどのように受け止められたか。そしてあの毛沢東は水滸伝を悪書として指弾する。 この第十二巻は梁山泊の財源・闇塩のルートの元締め魯俊義がついに青蓮寺に捕縛されて拷問にかけられる危急と官軍・雄州の猛将、大刀・関勝による梁山泊攻めが見せ場であるが、私にはむしろ梁山泊で実質ナンバーワンの…
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北方謙三『水滸伝』第十一巻「天地の章」城郭攻略の準備

第十一巻ともなるとラストの山場を除けばいささか中だるみの感が出てくる。ただ梁山泊ではこれまで野戦を主とする軍事力増強であったが、首都開封を念頭にした城郭(まち)攻略の軍備に注力し始めるところがいかにももっともな北方一流の発想だと感心する。 野戦で活躍していた騎馬隊だけでは駄目なのである。攻城兵器を扱う重装備の部隊が欠かせないと、衝…
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北方謙三『水滸伝』第十巻「濁流の章」乾坤一擲の連環馬とは?

梁山泊に負け続ける宋国、「一度必ず勝て」と国境軍最強の将軍呼延灼に命令が下った。双鞭・呼延灼の秘策、乾坤一擲の連環馬とは? 高球が禁軍の大将となってから腐敗は瞬く間に拡がった。軍とは外敵から国を守ることが使命だとする名将呼延灼はあえて禁軍より国境軍を志望し、代州軍を精強の部隊に育て上げていた。最高権力者蔡京宰相の名の下に禁軍総帥童…
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北方謙三『水滸伝』第九巻「嵐翠の章」もうひとりの総帥晁蓋とはいかなる人物であるのか

晁蓋と宋江このふたりの総帥は梁山泊にとって健在でなければならない。どちらかひとりを失えば全土で梁山泊に好意をもっている者たちの衝撃ははかりしれない。官軍にはやはり勝てないのかと諦めにもつながりかねない。 だが晁蓋は宋江をはじめ幹部たちの猛反対を押し切ってこの作戦は自分が先頭に立って総指揮をとると言い出した。 禁軍3万が梁山泊…
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北方謙三『水滸伝』第八巻「青龍の章」宋江とはいかなる人物であるのか そのリーダーシップは

青蓮寺は独竜岡に砦を築いた。梁山泊の拠点網のど真ん中。梁山泊の勢力を開封府、北京大名府、南京応天府とともに包囲し外から内から崩そうとする壮大な作戦が展開される。その中心が祝家荘であり、宋江を総帥とした梁山泊全軍を挙げてこれを攻撃するが………。 砦の内部はいたるところに迷路があり、周辺も含め殺傷用の罠が張り巡らされて、攻撃を待ち受け…
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北方謙三『水滸伝』第七巻 「烈火の章」 ついに宋江が梁山泊に入る

戦闘シーンに手に汗を握りながら、一方でクールな今日的政治力学の世界が展開される。これも北方『水滸伝』の魅力だろう。 官軍の動きはこれまでは遅かった。だから、寡兵の梁山泊軍はそこにつけこむことができたのだが今、官軍が一斉に動き出した。青蓮寺が迎えた参謀、冷徹な現実主義者・聞煥章の官軍強化策が効を奏し始めたのだ。彼は裏の勢力青蓮寺…
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北方謙三『水滸伝』第六巻 「風塵の章」集団戦闘を楽しもう

第五巻から第七巻までは武松と李逵のふたりだけを供に従えた宋江の逃避行を軸として梁山泊の新たな展開が記述される。青蓮寺側の暗殺者として抱きこまれた馬圭の手引きによる青面獣・楊志の壮絶な死、女真族との同盟工作に失敗し囚われた魯智深がみずから手首を切り落とす決死の脱出、青州官軍にあって勇猛で知られる将軍、霹靂火・秦明の梁山泊への仲間入りな…
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北方謙三『水滸伝』第五巻「玄武の章」スローガン「替天行道」とは

北方・梁山泊のは原典「水滸伝」のそれとはかなり異なるのではないかと思いつつ………。 梁山泊の首領は宋江と晁蓋である。ここにやがて数万人の賊徒が結集する。108人の親分たちは宋江の主張する革命思想に共感するのである。それを書き表したものが檄文あるいはパンフレットの「替天行道」だ。その具体的内容は明らかにされないのだが、おそらく君主独…
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北方謙三『水滸伝』第四巻 「道蛇の章」 原典水滸伝とどこがちがうのか

梁山泊の首領である宋江だが、少年時代に読んだ簡略本では共感できる人物とはとうてい思われなかった記憶しかない。中国文学に詳しい高島俊男著の『水滸伝の世界』(ちくま文庫)を参考にして、なるほどと納得したしだいである。 弱いだけでなく、意気地なしである。腕が立たぬかわりに頭がいいのかというと決してそうではない。短慮で、血のめぐりが…
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北方謙三『水滸伝』第三巻「輪舞の章」梁山泊の前に強大な敵が姿をあらわす

当時の宋王朝は遊興にふける皇帝徽宗の下、政治は宰相の蔡京、軍事は禁軍大将高球ら国家腐敗の元凶である奸臣が牛耳る、財政軍事面でも脆弱な体制であったからそのままでは強靭な軍事力・組織力を有する新国家梁山泊の敵ではありえない。敵が強大であればあるほど読者はそのストーリー展開に魅了されるものだ。北方謙三はここで現王朝の裏に「青蓮寺」と名乗る…
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北方謙三『水滸伝』第二巻「替天の章」ついに替天行道の旗が梁山泊に

10世紀の半ば、北宋は太祖趙匡胤が開封に都を置いた。江南諸国と北漢をつぎつぎに平定し,太宗の初めに中国統一を成就し,君主独裁の中央集権体制を築いた。統一して数十年もたつと,社会のひずみが表面化してくるものだ。官僚と軍隊の数が年々増えて財政を圧迫した。そのしわよせが農民への重税となり,生活に苦しむ農民は流民や群盗となる。賄賂の横行があ…
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北方謙三の大長編小説『水滸伝』が近々完結する そこで第一巻「曙光の章」より

時は北宋の末期、最後の皇帝徽宗治下。政治のことは宰相の蔡京にまかせて,日夜遊興にふけり,書画骨董の収集に熱中し,豪壮な宮殿,庭園,道観等を造営したりして,莫大な金銭を使った。その穴埋めのために,蔡京はあらゆる手段を用いて誅求を行い,人民を苦しめたので,浙江の方臘(ほうろう),山東の宋江はじめ各地で反乱が勃発し,政府はその鎮圧に手をや…
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最新刊・北方謙三『水滸伝第十七巻朱雀の章』いよいよ最終章へ向けて若い人物ふたりが立ち上げる

腐敗混濁の世を正す、「替天行道」の旗の下に結集した叛乱軍梁山泊。ついに宋国は梁山泊の完全殲滅を宣言した。十六巻までに108人からなる梁山泊の同志たちの33人が死んでいる。そしてこの巻では大幹部二人を含めた11人の命が失われる。 1 禁軍・最強の統帥童貫が直接采配をふるって、梁山泊へ総攻撃が始まった。 この双方大消耗戦の帰趨は…
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北方謙三『水滸伝』既刊16巻すべての解説をどうぞ

北方謙三が「原典水滸伝」を換骨奪胎し独自の水滸伝世界を作り上げた。 すでに16巻までが発刊されまだ終結しそうにないのだが。 各巻それぞれの」見所、読みどころを『原典水滸伝」や歴史的事実と比較しながら分析してみました。 北方謙三『水滸伝』をごらんください。 にほんブログ村
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リアルタイム 北方謙三 『水滸伝 第十六巻 馳驟の章』

「原典水滸伝」をうわまわる天衣無縫の大活劇はなくなってきたような気はするが。 第十五巻に引き続き、新たな激動への転換を予知させる踊り場にあって、宋国、梁山泊双方とも軍事力を養いつつにらみ合いの均衡が保たれている。講和工作も虚虚実実のところは滲むが本格化する次巻以降が楽しみだ。宋国中枢を牛耳ってきた影の勢力青蓮寺、その首領袁明に…
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リアルタイム 北方謙三版『水滸伝』の帰趨はいかに

北方謙三『水滸伝』は彼独自の物語世界を作り上げたとたいへん評価が高くすでに回を重ねて第15巻がこのたび刊行された。とにかくこれまでは波乱万丈のストーリー展開を堪能してきた。この「折戟の章」について一言。 いついかなる戦争にもカッコイイ終わり方などあるはずはないのだ。 宋国も梁山泊側もともに戦いに疲れが見え出す。この大河小…
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